C62の重連運転といえば函館本線山線が有名だが、ここ常磐線でも不定期ながら行われていたことを知る人は少ないだろう。 65年春のこと、上りの12レ「みちのく」がC62+C61の重連でやって来るの出会った。平機関区で話を聞いてみると「隅田川〜仙台間の荷物列車が下りは常磐線、上りは東北本線を経由運転するため、上りの回送機関車を毎日設定しなければならなくなった」ということだった。その回送列車に「みちのく」が選ばれた。先頭は本務機の平区のC62 、次位が回送の仙台区のC61という組み合わせだ
ところがこのころはまだ東北本線は盛岡電化の前で、仙台区では仙台〜盛岡間の運用も担当していた。繁忙期になると増発列車のためにC61は東北本線仙台〜盛岡間に充当され、常磐線へは予備のC62が回ってくることになる。かくしてC62の重連運転が半ば定期的に行われることになった。 情報が飛び交う現在ならば大きな話題になったのだろうが、当時は知る人も少なく注目されることもなかった。64年10月から65年10月までの1年間だけだったと思うが、確かにここ常磐線でC62重連運転が行われていたのだ